「FXのスプレッドとは何なのか?」FXの初心者の方には、スプレッドがよく分からない方もいると思います。
本記事では、FXのスプレッドについて、基礎知識や計算方法、各FX会社の比較をしながら詳しく解説していきます。
読み終える頃には、スプレッドにうまく向き合いながら取引できるようになるでしょう。
Contents
FXのスプレッドとは?初心者向けにポイントまとめ


FX会社では、大抵の場合、取引手数料が無料の会社が多く、スプレッドが実質的な取引コストとなっています。
そのためスプレッドの差がどのぐらいあるかは、FXをおこなう上での重要な要素の一つだと言えます。
スプレッドについて学ぶポイント
- スプレッドの基本的な仕組み。スプレッドがFX会社の利益となる。
- スプレッドは原則固定だが、例外もあり。取引注意の時間をチェック!
- スプレッドが安い業者を見極めよう
実際に多くのトレーダーは、FXのスプレッドを理解して、利益を増やすことに成功しています。
FXの基本的なことについて、学びたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
初心者におすすめスプレッドの低いFX業者はこちら
FXのスプレッドの基本、仕組みを徹底解説
FXのスプレッドについて、初心者向けに簡単に解説していきます。
例として、海外に行った時を想像してみましょう。
海外旅行でのレートの差
旅行でアメリカに行きました。日本円をアメリカドル(米ドル)に両替するとします。
例えば今、日本円とアメリカドルで以下のようなレートになっていたとします。
日本円→アメリカドル | 1ドル140円20銭 |
アメリカドル→日本円 | 1ドル130円20銭 |
2つのレートには『10円』の差が生じてます。この交換レートが成立している場合、日本円でドルを交換=1ドル140円20銭にして、すぐにドルで日本円を戻す=1ドル130円20銭と、10円の損失となります。
どうしてこのようなに10円の差が発生してくるのでしょうか。
外貨両替からくるスプレッドの仕組みは、そのままFXに当てはまります。
FXでは、アメリカドル⇔日本円のように、通貨の組み合わせ【通貨ペア】の「Bid(売値)」と「Ask(買値)」の差額をスプレッドと呼びます。
例で話すと、FXでは、アメリカドルと円で、下記のスプレッドが発生しています。
売値【Bid】 | 買値【Ask】 |
125.900円 | 125.902円 |
日本円でアメリカドルを買うとします。「買値【Ask】-売値【Bid】」でスプレッドは0.002円。つまり「スプレッド=0.002円=0.2銭=0.2pips」です。
少しでも利益を出すためには、トレードする時に、狭いスプレッドのFX会社を探すのが大事なポイントになります。
ポイント
・為替市場でレートが決定。通貨間で生じる交換レートの差が『スプレッド』となる。
・つまり、買値-売値の差がスプレッドと呼ばれる。
・FX会社はその差額を収益として得ている。
FXのスプレッドの単位とは
スプレッドの単位は、2種類あり、【pips(ピップス)】【銭(せん)】があります。
これらは、FXでトレードをする上で、必須の知識となります。この機会に、必ず理解して、使えるようにしましょう。
pips(ピップス)とは
”pip (percentage in point)“の複数形です。
豪ドル/米ドル、NZドル/米ドル、ポンド/米ドルなど、日本円以外の外貨同士のペアで使うスプレッドの単位のことです。日本円との組み合わせでも使われています。国際的なスプレッド単位 になります。
1pipは1銭(0.01円)。米ドル/円が『130.00円⇒130.03円』に変動した場合、「3pips(3銭)」値上がりしたと表現されます。
銭(せん)とは
「1銭=0.01円」となります。米ドル/円、ポンド/円、ユーロ/円のような日本円と他の外貨との通貨ペアのときに表されます。日本円と他の外貨の取引で用いられるスプレッドの単位のことです。1ドル=135円80銭と表現します。
スプレッドは、『狭い』、『広い』で表現する
・スプレッドが狭い=コストが安い
・スプレッドが広い=コストが高い
FXのスプレッドは通貨ペアごとに異なる
FXでは、様々な通貨の組み合わせ(通貨ペア・米ドル/円やユーロ/米ドル、ポンド/米ドル)で取引が可能ですが、通貨ペアでそれぞれスプレッドが異なっています。
例えば「ドル/円」0.3pips( 銭)、「ユーロ/円」0.2pips(銭) 、「ポンド/円」0.8pips(銭) 、「トルコリラ/円」0.7pips(銭) などになっています。
取引高の多いメジャーな通貨(米ドル/円)ほどスプレッドが狭くなり、逆にマイナーな通貨(トルコリラ/円、スイスフラン/円)はスプレッドが広がる傾向があります。
FXを始める際は、スプレッドのこういった基本的な特徴を必ず押さえておきましょう。
スプレッドを意識した通貨ペア選び
- 為替市場での通貨の注目度・人気度
- 貨幣流通量
- 世界情勢の状況
FXのスプレッドはわずかな差が利益になる
FXは、『相対取引』という取引種類になっています。相対取引は、外国為替市場を介さずに、FX会社と会員の顧客が直接の取引する方法で成立しています。
なので、外国為替市場のレートを基にスプレッドもFX会社が自由に決めているので、FX会社によってスプレッドは異なります。
FXのスプレッドは、FX会社の実質の取引コストになります。FXトレーダーが取引をして、利益を得るためには、スプレッドの値以上のpips数を取らなければ、利益が出ない仕組みと言えます。
こういった仕組みから、FXのスプレッドは、狭ければ狭いほど、トレーダーにとっては利益が取りやすくなっています。
令和5年になり、日本のFX会社は、約60社となりFX市場規模も拡大しています。顧客を獲得するために、大幅にスプレッドを下げてきました。現在、国内のFX会社は、スプレッドに差がほとんどなくなってきています。
スプレッドは狭いほど、FXトレーダーには強い味方に
スプレッドの説明を聞いて、数pipsの差がそんなに大事なの?と思った方は、要注意です。
たった数pipsのスプレッドでも、取引数量が増えてくると利益に直結します。
取引数量が増えてきたり、マイナー通貨を扱ったりするようになると、小さなスプレッドの差が、利益に跳ね返ってきます。
ココがポイント
・狭いスプレッドがFXで勝てる大事なポイント
・取引数、建て玉数が多くなると、小さなスプレッドの差が損益に大きく影響する
・スプレッドが狭ければ、より利益が積み上がりやすい
FXのトレードの度に、毎回、FX会社ごとにスプレッドを比較するのは大変です。
FX会社も、トレーダーの取引のしやすさを考えて、「固定スプレッド」をほとんどの会社で採用しています。これを「原則固定」といいます。
固定スプレッドとは、「ドル円▲銭」と一定のものに決めておき、このスプレッドに基づいてトレーダーに取引を行ってもらう方法です。
この原則固定のおかげで、トレーダーで、特にスキャルッピングをメインにするトレーダーは見通しのある戦略を立てることできます。
トレーダーや投資家が安定した取引ができるように、FX会社は、各通貨ペアのスプレッドをホームページなどで公開し、原則的に固定するようにしています。そのため、トレーダーはスプレッドの過度な広がりの影響を避けて、安心して取引することができるのです。
スプレッドは原則固定でない場合も、相場変動時は要注意!
FXのスプレッドは「原則固定があるから安心」と思って、油断したまま取引をすると危険です。
FX会社からすれば、原則固定はあくまでも、両立できる範囲で行っているだけです。
原則固定ができなくなると、必然的に現行のスプレッドは解除されてしまうことになります。それでは、原則固定が解除されるのは、いったんどんな場面なのか?
以下に、原則固定が解除される例をお示しします。
原則的に固定にも例外あり!
相場急変時や、祝日、海外が休み等で取引の少ない時間帯。
具体的には次のようなケースがあります。
・FX市場の急変時(クーデターなどの政変、震災などの天変地異、その他外部要因)
・FX市場の流動性が低下している状況(週初めの月曜日の早朝、年末年始、クリスマス時期など)
・重要度が高い経済指標が発表される時間帯
経済不況にも注意
1.世界情勢の出来事がきっかけで、世界的な経済不況に突入
2.投資家やトレーダーは積極的投資から『守り』に入り、外貨や証券、金などの資産を「売る」⇒現金に交換する。
3.証券会社は経済不況以前の固定スプレッドを維持できず
4.FX会社のスプレッドが広がり、大幅に変動する
FX会社によってスプレッドが異なるので、同じ通貨でも、複数の口座を使い分けて、相場に合わせて上手に運用できるといいですね。FX会社のスプレッド比較
スプレッドが狭ければそれだけ取引コストも安く済むので、FX口座を選ぶ際はスプレッドの狭さを比較ポイントにする方は少なくないようです。
ここでは、人気なFX会社ごとのスプレッドを比較しています。これからFX口座をつくろうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事内で記載しているスプレッドは、原則固定(例外あり)です。